「黒舗装の業(わざ)を使い、道なる道をアスファルトで敷き尽す!」
・黒瀝色のペーブメントとは?
建設業界の【土木系】の種族に属し、舗装の業を持って、舗装工事の完成を請け負う者の総称。
英名:ペーブメント(アスファルト舗装屋)と呼ばれ、数多くあるインフラ整備における「道路の仕上げ」を担う業種である。
そして、
黒舗装の業のみを磨き続け、専門技に特化した特殊部隊の集団である。
また、【瀝青】系の属性で【黒】の色がイメージだ。
- 1.任務~舗装工事の仕事~
- 2.基地~舗装会社の能力~
- 3.組織~舗装業者の系譜~
- 4.資格~舗装業者の証明~
- 5.格納庫~大きな機械の倉庫~
- 6.道具箱~小さな工具の小物入れ~
- 7.まとめ~要約してみる~
1.任務~舗装工事の仕事~
「舗装工事業」という任務を遂行する者の仕事内容など。
基本的な情報
業界:建設業 0301
種族:土木系(専門業種)
業種:舗装(工事の俗称)
規模:一般(工事金額500万円以上)
種類:ほ装工事業(建設業許可)
業者のおもな特長
【アスファルト舗装の工事】
「アスファルト舗装」と言われる舗装工事のみを「専門」に施工する業者のことで、ほかの作業は一切やらないと言われる。
その工種は「路床工~路盤工~AS舗装」と数が少なく、単純作業が多くなるが、その分専門性にたけている。まさに「狭く、深く」がぴったりな業者だ。
・国道、県道、市道のAs舗装工事:80%
・駐車場のAs舗装工事:5%
・道路の維持修繕:10%
・その他いろいろ:5%
工事の種類と割合
【公共工事と民間工事の割合】
ほとんどの受注工事が、官公庁が発注する公共事業で、民間工事では駐車場のAS舗装ぐらいで、ほとんどない。
公共工事の比率:80%、民間工事の比率:20%の比率。
【元請工事と下請工事の割合】
舗装工は、土木一式工事の中に含まれて発注されることが多く、そのため土木業者からの下請け工事が多くなりやすい。
元請けの割合:50%、下請けの割合:50%の比率。
【自社施工と外注施工の割合】
自社施工が基本であり、よほど忙しくない限り下請けには出さない。それだけ専門性が高い業種だ。
自社施工率:90%、外注施工率:10%の比率。
2.基地~舗装会社の能力~
それでは舗装工事の会社内部を格付けしてみた!
きぼ(規模力)
格付階級:Aランク
会社自体は普通で、それなりの設備があり、従業員も「事務系で10名くらい」、「現場系で20名くらい」の会社の規模。そして、ほとんどの工事を自社で行うため、4000万円以上の工事を下請けに出すことはまずない。よって一般建設業の許可で十分の会社。
せつび(設備力)
格付階級:SSランク
フィニッシャー、グレーダー、マカダムローラー、タイヤローラーなどと、多くの舗装用建設機械を保有しなければならないので、設備費も格段に高くなる。かなりの金額が必要。
じんいん(人員力)
格付階級:Sランク
アスファルト舗設時には、一班で10数名の作業員が必要になるので、それなりの人員確保をしなければならない。
しきん(資金力)
格付階級:Aランク
建設機械や工事車両に経費が掛かるので、かなりの資金力が必要となる。発注者が官公庁の公共工事では、工事金の未払いはないが、下請け工事には気を付けよう。
そうごう(総合力)
格付階級:Sランク
専門力がありすぎるため、舗装工事以外のことは苦手である。しかし、総合的な施工管理は決して不得手ではない!
せんもん(専門力)
格付階級:SSランク
専門性で言えば、建設業界内でもトップクラスに当たる。まさに、「スーパースペシャル級」の技術力だ。
3.組織~舗装業者の系譜~
舗装工事の任務を「遂行」するのに必要な職業と階級を紹介!
舗装の監督たち
施工管理を最も得意とし、機材資材の発注、品質管理、出来形管理と書類作成が主な仕事。監督と言われるがデスクワーク(事務所)よりサイトワーク(現場)での方が多いのが特長。4つの階級が存在する。
神級監督の【ICT舗装工の現場員】
上級監督の【アスファルトの1土施技士】
普通監督の【アスファルトの現場員】
初級監督の【とりあえず現場代理人】
舗装の運転手たち
舗装工事の代名詞である「舗装専用機」をあやつる運転手。彼らの存在なしでは、舗装工事は完成しない。初級から神級までの4つの階級からなる。
神級運転手の【舗設皇:フィニッシャーマン】
上級運転手の【仕上皇:グレーダーマン】
普通運転手の【掘削皇:バックホーマン】
初級運転手の【転圧皇:ローラーマン】
舗装の作業員たち
手作業のスペシャリスト。As舗装の場合、ほとんどの作業を機械で施工するが、人力作業や着工、完成準備には、欠かせない職業である。特に、As舗装の「仕上がりの調整」を担当するアジャスターマンは、必ず一人は必要。
神級作業員の【作業王:ホソ―ノオバチャン】
上級作業員の【調整王:アジャスターマン】
普通作業員の【平鍬王:レーキマン】
初級作業員の【角鋤王:スコップマン】
4.資格~舗装業者の証明~
舗装工事の「業」を使うにあたり最低限必要な免許や資格!
建設業者系の許可
土木工事業の許可は、舗装工事を「元請け」で受注した時に必要となり、舗装工事業の許可は、舗装工事を「下請け」や直接施工する時に必要となる。ちなみに自社施工が基本なので、許可の規模は「一般建設業」で事足りる。
・土木一式工事業(総合)
・とび・土工工事業(専門)
・ほ装工事業(専門)
施工管理系の資格
現場で「主任技術者」になれる資格で、舗装の監督を目指す者は、ぜひ取得しておきたい資格である。「特定建設業の許可」を持たない会社では、2級の資格で十分である。
ただし、舗装施工管理技術者(民間資格)の資格では、主任技術者にはなれない。
・土木施工管理技士(国家資格)
・建設機械施工技士(国家資格)
・舗装施工管理技術者(民間資格)
事務所系の資格
現場では、ほとんど関係がない事務職の資格だが、会社を評価する「経審」の点数アップには欠かせない資格。2級以上で点数が加算され、1級は鬼のごとく難しいと言われる。
・建設業経理士(公的資格)
現場作業系の資格
舗装工事に限らず、ほとんどの建設機械を運転できる車両系(3t以上)の資格と、無制限に運転できるローラーの資格があれば、舗装業では「鬼に金棒」である。
・車両系建設機械の整地等用(技能講習)
・ローラーの運転(特別教育)
作業主任者系の講習
舗装工事の場合「作業主任者」が必要となる作業はほとんどない。
・なし
自動車系の免許
自動車の運転免許がないことには、現場の移動もままならい。作業員を目指す者でも、まずは普通免許を取ることだ。
それと、舗装用建設機械で公道を走るので、舗装の運転手を目指す者に大型特殊免許はどうしても必要だ。
・普通自動車運転(免許)
・中型自動車運転(免許)
・大型自動車運転(免許)
・大型特殊車免許(免許)
5.格納庫~大きな機械の倉庫~
舗装工事の「武器」であり、最も活躍する建設機械や工事車両の種類!
建設機械系(専用機)
舗装現場で最も活躍する、舗装工事のために開発された建設機械。どの機械も特殊な乗り物ばかりだ。
・舗設属性:アスファルトフィニッシャー
・仕上属性:モーターグレーダー
・転圧属性:タイヤローラー
・転圧属性:ロードローラー
・剥取属性:路面切削機
建設機械系(汎用機)
いろんな工事でも活躍する建設機械で、舗装工事によく使用される建設機械。特にバックホウは、人力舗装で重宝される。
・掘削属性:ミニバックホウ
・整地属性:小型ブルドーザー
・積込属性:トラクターショベル
小型機械系
主に作業員が使用する、搭乗式以外の小型機械。資格が必要なくても使えるため、作業員には持って来いの機械。
・転圧属性:振動ローラー
・転圧属性:タンピングランマ
・転圧属性:プレートコンパクター
・発動属性:エンジンスプレイヤー
工事車両系
舗装工事でよく使われる自動車で、合材の運搬、石材の運搬、機械の回送、作業員の移動に使われる。
・運搬属性:ダブルキャブ
・運搬属性:ダンプトラック
・運搬属性:クレーン付き回送車
・運搬属性:大型回送車
6.道具箱~小さな工具の小物入れ~
舗装工事には欠かせない「小道具」の数々!
工具系の道具
作業員や職人には欠かせない、手作業で使う工具類。数は少ないが、舗装工事には必要な工具。
・角型スコップ
・アスファルトレーキ
・アスファルトタンパー
・ガスバーナー
・合材ふるい
測量系の道具
監督専用の測量道具。舗装工事の場合、あまり測量関係には道具は使わない。
・オートレベル
・アルミ製スタッフ
・アスファルト温度計
・テープ巻き尺
7.まとめ~要約してみる~
舗装工事の業(わざ)と言うものを、まとめてみました。
感想を書いてみる。
舗装工事とは・・・
近年の流通社会では欠かせない、インフラ整備「道路」の仕上げを専門の業(わざ)とした業者。
アスファルトの舗装工事なしでは、現代のような文明の発展は、なかったと思われる。
そして、
これから先も「舗装」という工事は、消滅することはまずない!
これからここを目指す者よ・・・
舗装の門を開けるのだ!
瀝。