「建設工事の皆様に、安全をお届けします。鉄の盾をプレゼント!」
・赤岩色のアースオーガとは?
土木、建築にかかわらず、「大型基礎構造物」を作るのに欠かせない、地山が崩壊するのを防ぐ「盾」となる物を作る業者のこと。
「木、鉄、コンクリート」の中で、「鉄の盾」を作ることを生業とする。
そして、
構造物ができた後、その「鉄の盾」を壊すのも、重大な仕事の一つと言える。
その名の通り【岩】系の属性を持ち、なんとなくだが【赤】の色が好きそうだ!
- 1.任務~土留工事の仕事~
- 2.基地~土留会社の能力~
- 3.組織~土留業者の系譜~
- 4.資格~土留施工の認証~
- 5.格納庫~大きな機械の倉庫~
- 6.道具箱~小さな工具の物入~
- 7.まとめ~要約してみる~
1.任務~土留工事の仕事~
「土留工事業」という任務を遂行する者の仕事内容など。
きほんの情報
業界:建設業(分類コード0301)
種族:土木系(専門業種)
業種:土留(工事の俗称)
許可の規模:一般
許可の種類:とび土工工事業
ぎょうむの内容
【仮設土留の仕事ぶり】
本設ではなく、仮設工事の土留工を、主な仕事とする。なので、一度設置したら、撤去しに、行かねばならない。そこが、本設のみの杭工事との違いである。
そして、得意とする工法は以下に示す。
1.親杭横矢板工法
2.鋼矢板工法
3.地中連続壁工法
しょうさいの詳細
【仕事の種類】
そのほとんどが撤去を前提にした仮設工事で、本設に使う杭工事は、また別業者の仕事だ。
鋼矢板工法による土留:70%
親杭横矢板工法による土留:20%
特殊な工法による土留:5%
その他いろいろ:5%
【受注の割合】
感覚的に、公共工事が多いと思われます。
公共工事率:70%、民間工事率:30%
【請負の割合】
専門職であるがため、そのほとんどが下請け工事である。
元請け率:0%、下請け率:100%
【施工の割合】
ほぼほぼ自社施工。確かに、土留専用機械を持っている会社は少ないと思う。
自社施工率:90%、外注施工率:10%
2.基地~土留会社の能力~
それでは土留の会社内部を格付けしてみた!評価が高い順に「SS、S、A、B、C」の5段階。
きぼ(規模力)
格付階級:Sランク
かなりデカイ会社で、一般の土木会社の規模で、できるような工事でもない。従業員数20~30名で、事務員、役員も数多く存在する、会社の大きさだ。
せつび(設備力)
格付階級:SSランク
もちろん、業界きっての「トップクラス」の設備力を誇る。そして、その「保有力」は、仮設材などの資材から、油圧圧入機、クレーンに至るまで数多くを格納している。
じんいん(人員力)
格付階級:Aランク
建設機械を使った作業が多いので、型枠屋や鉄筋屋のように、人員はそれほど要らない。一班4人いれば十分で、普通クラスである。
しきん(資金力)
格付階級:SSランク
設備投資に、たくさんのお金がいるためランクはSS級。サイレントパイラーにしても、一台で「億」を超える金が掛かると言われる。
そうごう(総合力)
格付階級:Bランク
工事全体の施工管理は苦手だが、こと仮設土留に関しては、見事な管理能力が期待できる。
せんもん(専門力)
格付階級:SSランク
専門力もハンパない破壊力を誇る。土留専用機を操り、誰にも「まね」できない工事を、いとも簡単にやってのける。
3.組織~土留業者の系譜~
土留の任務を「遂行」するのに必要な職業と階級を紹介!
土留の監督(現場系)
土留工事の中で「現場の演出家」と言われている、現場員のこと。資機材の発注、工程調整、施工図作成と、暇そうに見える職業だが案外忙しい。
・普通監督の【仮設材の段取り係】
土留の職人(現場系)
土留工事の中で、「現場の主人公」と言える、会社きっての稼ぎ頭。杭を「穿つ(うがつ)」ことに全力を注ぎ、作業を完成させる。そして、どの機械も高価な物ばかりだ!
・神級職人の【伝説の重量鍛冶屋とび】
・上級職人の【クラッシュパイラー・オペ】
・普通職人の【サイレントパイラー・オペ】
・初級職人の【バイブロハンマーの操作係】
土留の運転手(現場系)
土留工事の中で「現場の名脇役」と呼び名の高い、いぶし銀に光る運転手。なんでも吊り上げる「楊重のチカラ」を使いこなし、その威力を発揮する。
・普通運転手の【50tクレーン・オペ】
土留の作業員(現場系)
土留工事の中で「現場のAD(アシスタントディレクター)」と呼ばれ、業界にその名を響かす人夫のこと。主に、手伝い、掃除、片付けなどの「雑務」を担う、現場に一人は欲しい作業員のこと。
・普通作業員の【杭打ち屋の手元】
4.資格~土留施工の認証~
土留業者の「業(わざ)」を使うにあたり、最低限必要な免許や資格!
建設業者系の許可
杭工事、仮設土留工事には欠かせない、以下の許可。土留工事の場合、一現場の工事代金が500万円を超えることが多いので、必ず必要となる。ちなみに、とび土工工事業の許可を持っていると、大概の土木の仕事はできる。
・専門業種:とび土工工事業
施工管理系の資格
土留工事で唯一の管理系資格。しかし、持っているから「どうこう」と、なるわけでもないのだが・・・
・国家資格:圧入施工技士
現場作業系の資格
どの資格も、持っていないことには仕事にならない物ばかりだ。運転手を目指す者は、特に。
・運転免許:移動式クレーン運転士
・技能講習:小型移動式クレーン運転手
・技能講習:車両系建設機械の整地等用
・技能講習:玉掛作業者
・特別教育:杭圧入引抜機運転
作業主任系の講習
この資格こそ、土留工事屋の職人のためにある資格と言える。職長を目指す「そこのアナタ!」。何がなんでも取得しよう!
・技能講習:土留め支保工作業主任者
自動車両系の免許
土留工事業に従事する者、以下の運転免許は、持っておいても損はない。すべての免許に、チャレンジしてみよう!
・運転免許:普通の自動車免許
・運転免許:中型の自動車免許
・運転免許:大型の自動車免許
・運転免許:大型特殊の自動車免許
5.格納庫~大きな機械の倉庫~
土留業者の「武器」であり、最も活躍する建設機械や工事車両の種類!
土留専用機
あらゆる杭を打ちまくる、「土留専用杭打機械」。専用ゆえ、ほかの工種で、使うことは一切できない。一般では、あまり「お目にかかれない」非常に、珍しい機械たちである。
・圧入属性:クラッシュパイラー
・圧入属性:サイレントパイラー
・水圧属性:ウォータージェット
・振動属性:バイブロハンマー
土留汎用機
一般機には、普段あまり見かけない、超大型50tクレーンや、ちょくちょく見かける、普通の25tクレーンが使用される。
・楊重属性:50t級ラフテレーン・クレーン
・楊重属性:25t級ラフテレーン・クレーン
土留小型機
職人たちに欠かせない小型機。重量鍛冶屋というだけに、鉄骨屋が使う機械とよく似ている。
・接合属性:溶接用ウェルダー
・切断属性:酸素アセチレンボンベ
工事車両系
土留専用機の運搬(基地~現場~基地)に使用され、活躍する回送車や、人員、機材を搬送するトラックなどがある。
・運搬属性:道具運搬用トラック
・運搬属性:機材回送用の回送車
6.道具箱~小さな工具の物入~
土留業者には欠かせない「小道具」の数々!
工具系の道具
職人、作業員がよく使う道具で、鋼材の組立に使うものが多い。そして、やはり、鉄骨屋が使う道具とよく似ている。
・締付属性:インパクトレンチ
・締付属性:スパナレンチ
・締付属性:ラチェットレンチ
・接合属性:溶接ホルダー
・切断属性:ガス切断機
測量系の道具
高度な測量はしない。基本的に、元請けの監督が測量してくれるので機材は不要。
・水準属性:レーザーポインター
・計測属性:コンベックス5.5m
・計測属性:鋼製テープ巻き尺
7.まとめ~要約してみる~
土留工事の業(わざ)と言うものを、まとめてみました。
感想を書いてみる。
土留工事とは・・・
建設現場の皆さんの命を守る「重要な仕事だなぁー」と、ぼくは思う。
そのおかげで、ぼくたちは快適に、安全な場所で作業ができる。
日本の安全神話は、嘘では無いらしい。
しかし、
仮設工事であることで、地図には残らない仕事でもある。
ぼくは、時々こう思う。
ちょっぴり、「はかなくて」、「切ない」仕事かな・・・
盾。