「デモリション(破壊)マン(男)という名の軍師のプロフィール!!」
・破壊匠デモリションマンとは?
解体現場のすべてを統括し、各作業員と運転手、そして職人を、上手くコントロールしながら建造物を壊していく現場の指揮官。
いわゆる、
現場監督のことであり、正確に言うと「主任技術者」のことを指す。
基本的に、自らが作業に加担することがなく、もっぱら管理業務である「施工管理と書類作成」が主な仕事だ!
そんな軍師、いや、現場監督の仕事とは・・・
※主要部隊
バックホウ0.25m3掴み装置 MOBILESUIT-νGUNDAM VERSION
ダンプトラック2t MOBILESUIT-SAZABI VERSION
- 1.職業(破壊匠デモリションマンの仕事)
- 2.能力(破壊匠デモリションマンの強さ)
- 3.装備(破壊匠デモリションマンの装飾品)
- 4.特技(破壊匠デモリションマンの得意技)
- 5.特長(破壊匠デモリションマンの性格)
- 6.転職(破壊匠デモリションマンの将来)
- 7.総括(破壊匠デモリションマンのまとめ)
1.職業(破壊匠デモリションマンの仕事)
解体の「普通監督」の基本的な仕事内容の解説。
基本のステータス
名前:破壊匠デモリションマン
LEVEL:10(経験年数10年以上)
HP:25(肉体のつよさ)
MP:25(頭脳のつよさ)
経験値:3650(次のレベルまであと365日)
---------
業界:建設業
種族:土木系(専門業種)
業種:解体工事(正式名:解体工事業)
職業:監督(正式名:主任技術者)
階級:普通の位
おもな仕事と思われる内容
解体現場の技術的部分(施工の管理)を担う仕事であり、最も重要な作業でもある。その内容は以下の通り。
【施工計画】
解体工事の施工順序を決める重要な技。これにより「工事が早く終わるのか?」、「間に合わないか!」の違いが出る基本の作業。
【工程管理】
一般的に「段取り」と呼ばれることが多く、施工計画にそって解体重機の搬入時期や、作業員の乗り込み時期を決める技。これこそが軍師、いや現場監督の「腕の見せ所」でもある。
【出来形管理】
土木工事では一般的に「創った構造物」を管理するのが仕事だが、解体工事は「構造物を壊す」のが仕事なので、管理することが当然ない。
【品質管理】
しつこいようだが、管理することはない。
【写真管理】
工事の作業の流れを、静止画により記録に残しておくこと。最終的には、まとめて発注者に提出するので、こまめに撮っておこう。何も残らないだけに。
【安全管理】
解体現場周辺の地域住民、現場で働く作業員、解体する建設機械の運転手たちを守る作業。解体現場では、特に神経を使う。マジで死人でも出した日には「シャレ」にならない。
【産廃管理】
「マニフェスト」と呼ばれる産業廃棄物処理表を管理することで、産業廃棄物を出した業者が、最終処分を確実にしたか確認する作業。1回に7枚もの紙を使い、トラック1台ごとに「搬出業者、運搬業者、処理業者」のサインを要する。とてつもなく「めんどくせー」作業であり、何の生産性もない【ムダ】な管理でもある。早く止めてくれないかな・・・
とまぁ、これくらいである。
なお、解体工事には、出来形管理と品質管理は、無いに等しい。
あしからず。
気になる給料の中身
【やとわれ方】
・雇用形態:正式社員
会社と雇用契約を結んでいる労働者。いわゆる「正式社員」のことで、このことを世間では、サラリーマン(正社員)と呼ぶ。
しかし、日給月給制の人たちとは違い、正社員は勝手に休みにくい。
・賃金形態:月給制
月給固定制の「月給賃金」なので、出勤日数に関係なく一か月いくらの固定給料がもらえるため、金額は変動しない。ちなみに、残業は基本時給の1.25倍、休日夜間は1.5倍だ!
家庭持ちの生活がかかっている人にはうれしい制度。
・勤務形態:時間労働
一日8時~17時までの8時間労働(休憩1時間)で、休日が日曜日だけの年間52日の休みとなる。計算すると、年間313日(月26日)の出勤日数。
【きほんの給料】
・給与:年376万円(月31万円)
給与は、月給31万円の固定給が毎月もらえ、年間で12ヶ月×31万円=376万円となる。
ちなみに、日給に換算すると31万円÷26日=12000円、時給は12000円÷8時間=1500円也。
感覚的には、建設界の普通監督と同じ水準(普通作業員の1.2倍、キャバ嬢の半分ちょっと)の賃金となる。
・残業:年0円(月0円)
解体工事の場合、騒音、振動、粉塵問題などから残業はほとんどない。が、監督に関しては書類作成の事務処理が発生する。月に20時間、年に240時間程度。
・休出:年0円(月0円)
解体工事には、近所迷惑の手前もあり、休日出勤や夜間作業はほとんどない。
・賞与:年60万円(1回30万円)
正社員だけあって、ボーナスはある。夏と冬で1回30万円が、年2回で60万円程度。
・手当:年48万円(月4万円)
通勤手当や、携帯手当などのことで、正社員だけにいろんな手当はある。通勤費が月5000円、携帯費が月5000円、現場手当が月2万円、資格手当が1万円。
※仮の給料
額面の年収484万円(月40万円)
仮の総額とは、会社と雇用契約を結ぶ時の給料や、求人案内などに書かれている「額面の給与」と呼ばれる給料で、だいたいこんな感じになる。この金額が丸々手に入るわけでもないので、あしからず・・・
【ほんとの給料】
・天候による休み:年-0円(月-0円)
解体工事の監督の場合、建設界最大の天敵「雨」が降っても現場作業ができ、事務作業もできるので、休むことなく働ける。ちなみに1ヶ月の休みは26日×0%=0日となる。
・連休による休み:年-0円(月-0円)
1月の正月休み(5日間)、8月のお盆休み(5日間)、5月のゴールデンウイーク(5日間)の長期連休(年15日程度)で、建設業界ではほとんど休むことになる。が、月給制の優遇により、給料から差し引かれることはない。
・税金による搾取:年-106万円(月8.8万円)
社会保険や雇用保険など、国にとられる税金。額面給与の22%が、お布施として持っていかれる。
※真の給料
手取の年収378万円(月32万円)
額面の年収484万円(月40万円)
年間の差額-106万円(月-8万円)
実際に手元に残る手取りの給料は、休みや税金を差し引くと、これくらいになる。
これが「真実の給与」です。
※ケンセツクエスト調査班の予想です。
2.能力(破壊匠デモリションマンの強さ)
解体の「普通監督」に必要な、色々な基本能力値と解説。
つよさ(つよさ)
総合能力値:30ポイント(60ポイント中)
0■■■■■■■■■□□□□□□□□□60
力や技、体などの個々の数値を集計した総合ポイント。数値が高いほど「強い」とか「すごい」と思われる。
ちから(腕力)
力: 5 ★★★★★☆☆☆☆☆
腕力の強さのこと。力を使うような作業はしないが、解体屋の監督たる者、筋力は付けておきたい。
うでまえ(技前)
技: 5 ★★★★★☆☆☆☆☆
技術の高さのこと。普通の腕前があればいい、ただし解体機械に乗れるくらいの技は欲しいところ。
たいりょく(体力)
体: 3 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
持久力の長さのこと。自ら作業をすることはないので、体力は使わない。楽と言えば楽。
かしこさ(賢さ)
賢: 5 ★★★★★☆☆☆☆☆
頭の良さのこと。解体手順の段取り、組立、順番などと、かなり頭をひねらないといけない。賢くなければできないぞ!
すばやさ(素早さ)
速: 5 ★★★★★☆☆☆☆☆
機敏な動きのこと。チンタラしていては、現場は動かない。サッサと動いて終わらせよう。
こころのつよさ(心の強さ)
心: 7 ★★★★★★★☆☆☆
精神力の強さのこと。安全管理には、ほかの建設業以上に常に気を使わなければならない。事故が起こると精神的にも辛いが、将来的にも厳しいぞ。
3.装備(破壊匠デモリションマンの装飾品)
解体の「普通監督」が装備できる武器、防具、その他の道具!
ぶき(武器)
【管理系】
電脳属性:工事写真用のデジタルカメラ
電脳属性:伸縮式のミニホワイトボード
書類属性:あまり役に立たない設計図面
ぼうぐ(防具)
【兜系】
頭の防護:二本線のヘルメット
【籠手系】
手の保護:通気性の良い手袋
腕の装飾:主任技術者の腕章
【鎧系】
体の保護:監督らしいパリッとした作業服
体の防寒:ドカちんジャンパー
体の防暑:薄い長そでTシャツ
【甲掛系】
足の防護:編み上げ式の安全靴
どうぐ(道具)
【小道具系】
装飾:シャチハタの印鑑
装飾:サイン用のボールペン
【現場管理系】
電脳:普通のノートパソコン
電脳:インクジェットのプリンター
【乗物系】
専用車:軽の乗用車
通勤車:同上
4.特技(破壊匠デモリションマンの得意技)
解体の「普通監督」が、経験を積むことにより覚えるスキル・技、それと奥義。
覚えなくてはならない基本技
【書類技:施工計画の書】
難易度:4 ★★★★☆
解体工事を始める前に、発注者の監督員に提出する「施工計画書」を作成する技。
現場ごとに書かれるため、ほかの現場では通用しない「唯一無二」の書物でもある。そして、その内容は下記の15項目について、こと細かに記さなければならない。
- 工事の概要
- 計画工程表
- 現場組織表および施工体系図
- 安全管理
- 主要機械
- 使用資材
- 施工方法(準備工、仮設計画を含む)
- 施工管理計画(工程、出来形、品質、写真、段階確認)
- 緊急時の体制および対応
- 交通管理
- 環境対策
- 現場の就業時間
- 現場の作業環境の整備
- 産業廃棄物の管理方法
- その他(官公庁届け出、地元住民資料)
【書類技:プロセスチェック】
難易度:4 ★★★★☆
解体工事の施工中に「出来高40%」を超えたあたりから実施される、発注者の監督員による「施工プロセス」と呼ばれる検査を受ける技。
チェックリストにそって現場と書類を確認していき「適正・通知・注意」のどれかが与えられる。もちろん、工事評定点にひびく。
- 施工体制のチェック(工事実績情報、施工管理体制、建退協、施工体制台帳など)
- 配置技術者のチェック(現場代理人、主任技術者、監理技術者、作業主任者など)
- 施工管理のチェック(設計図書の照査、施工計画書、出来形、品質、工程、産廃、段階確認など)
- 安全対策のチェック(災害防止協議会、安全訓練、新規入場者教育、KY活動、安全パトロール、過積載防止など)
- 対外関係のチェック(官公庁との手続き、地元住民との交渉、他工区の工事との調整など)
【書類技:工事完成図の書】
難易度:4 ★★★★☆
竣工検査と呼ばれ、解体工事が完了し、引き渡しをする時に受ける検査。の、書類を「創り(つくり)綴(つづ)る」技。
基本、下記の14項目を創り上げ竣工検査に挑む、ここ一番の大技。しかし、この技は習得が困難で、「眠ずに倒れる者」や、「自宅に帰れぬ者」が出るくらいの危険な技でもある。
- 施工計画書(1~15の項目の最新版)
- 施工体制台帳(再下請負通知書、注文請書、下請代金内訳書など)
- 工程管理(月間実施工程表や、週間工程表)
- 出来形管理(出来形管理図、出来形展開図、工程能力図など)
- 品質管理(試験成績表、品質管理図表など)
- 安全管理(総括表)
- 産廃管理(総括表、コブリス、委託契約書)
- 工事打合せ簿(一覧表)
- 段階確認書(一覧表)
- 下請企業使用報告書
- 建設資材使用報告書
- 創意工夫実施状況
- 写真管理(着工、竣工、施工状況、出来形、品質の写真)
- その他
血反吐を吐きながらも創り上げ、無事に竣工検査も終わった・・・。
なお、この完成図書は検査完了後5年間保管されるが、よほどのことがない限り触られもしないので「書庫の肥やし」となる。徹夜して作った苦労が報われない書物。
【書類技:提示書類の書】
難易度:2 ★★☆☆☆
竣工検査の時に提出書類ではないが、完成図書と一緒に持っていく大事な副書。主に、安全管理の実施記録をまとめた記録の綴り。基本的には下記の10項目がある。
- 工事実績情報登録書(通称コリンズ)
- 建設業退職金共済受払簿(通称ケンタイキョー)
- 工事安全日誌記録(通称ニッポー)
- 危険予知活動記録(通称ケーワイ)
- 災害防止協議会実施記録(通称サイボウキョー)
- 安全訓練実施記録(通称クンレン)
- 新規入場者教育記録(通称シンキ)
- 工事現場点検整備記録(通称テンケンヒョー)
- 店社安全巡視記録(通称パトロール)
- 関係官公庁折衝調整関係(通称ドーロシヨウ)
なお、検査官次第では、見向きもされない儚い書物。
できれば覚えたい特殊技
【奥義:丸投げ】
難易度:1 ★☆☆☆☆
あまりにも忙しくて現場に行けず、自社で取った解体工事を、他社の会社に「一括下請け」として請け負わす奥義。
建設業法上、違法だが「できないものはできない」ので、仕方のない奥義でもある。しかし、現場監督としては何もしなくていいのでチョー楽。
持っておきたい資格術
【国家資格:2級土木施工管理技士】
難易度:4 ★★★★☆
解体工事の主任技術者になれる資格。この資格を持っておくと、建設会社からは重宝される。ぜひ取ろう!
【大臣講習:登録解体工事の講習】
難易度:2 ★★☆☆☆
解体工事業の許可の出現により、平成27年度以前の2級土木施工管理技士の試験合格者は、解体工事の主任技術者にはなれないらしい。しかし、特例により登録解体工事の講習を受けることにより、主任技術者になることができる。
5.特長(破壊匠デモリションマンの性格)
解体の「普通監督」の良いところ、悪いところ、建設界での階級などなど。
良いところ
・工事の終わりには、建築とは違った景色が見える。壮大な更地に感動するだろう。
・監督であるために責任も大きいが、1から10まで工事にかかわれるため、達成感がある。
・案外、解体工事の書類づくりは楽しい。
悪いところ
・住民からの苦情処理や、発注者との連絡調整などの仕事が多い。何かとめんどくさいので、短気な人には向いてない。
・産業廃棄物の管理が、とても複雑で覚えられない。
社会的地位
・階級:メタルカラー(中流階級)の総中流層
建設界では「メタルカラー」と呼ばれる、中流階級の中の方に位置する。世間一般的には「工事現場の監督さん」と呼ばれており、作業員より少し偉いと思われているようだ。
生き残り
・外国人達に仕事を奪われる確率:0%
・人工知能に仕事を奪われる確率:0%
・後輩社員に仕事を奪われる確率:50%
新たに「解体工事業」の許可も設置され、今から解体ラッシュが始まる。当然、解体工事の監督の需要は高くなり、仕事も増えるだろう。それによって建設界の中でも、生き残る確率は非常に高い。解体業に転職するならお早めに・・・
6.転職(破壊匠デモリションマンの将来)
この職業を極め!進化し!転職せよ!
まずは・・・
解体の普通監督で【破壊匠:デモリションマン】から始めよう。
・なる方法1:自ら作業をするより、指揮する方に興味がある。
・なる方法2:「創造の神」と「破壊の神」の、どちらかを選ぶとしたら、もちろん破壊の神を選ぶ。
・なる方法3:国家資格である「2級土木施工管理技士」の資格取得にチャレンジする。
そのあと・・・
修業を行い、上級の位の【破壊極:デモリションマスター】に進化しよう!
・なれる条件1:解体業の監督を始めてから、20年ほど経つ。
・なれる条件2:どんなに巨大なビルでも、物怖じしないで壊せる。
・なれる条件3:時々、自分が「破壊神ビルス」になった夢を見る。
さらに・・・
さらなる高みを目指し、ほかのジョブへと転職!!
・おすすめの転職先1:破壊の職を極めた後は、創造の職である一般土木工事の監督【強兵の土木技士】を目指してみる。
・おすすめの転職先2:破壊の技を極めた後は、創造の技である一般建築工事の監督【丈夫の建築技士】になってみる。
7.総括(破壊匠デモリションマンのまとめ)
そうかつという名の感想。
まとめてみた
解体工事の現場監督。
それも普通の監督。
解体工事の監督というのは、土木工事の監督と同じレベルの管理能力が必要だ。
「有から無」「無から有」の違いだけで、本質的な部分は全く一緒。
結論から言うと、
土木の監督は、解体の監督に、
建築の監督は、解体の監督に、
解体の監督は、土木の監督に、
解体の監督は、建築の監督に、
「なりなさい!!」
匠。
と、言うことで、解体工事の業務内容を見てみる。
・解体工事の監督の職業を見てみる。
・解体工事の運転手の職業を見てみる。
・解体工事の作業員の職業を見てみる。