「斜面と言う人間が住めない場所で仕事をする奴ら!」
・緑傾色のスロープ・プロテクションとは?
土木系の業種で「陸」と呼ばれる平地での仕事と決別し、まだ誰も行ったことがない「斜面」と呼ばれる断崖絶壁での仕事を選んだ集団のこと。
法面の保護を目的とした集団だが、山奥での仕事が多く「普段見かけることはない」と言われる。
そして、
少し斜めに傾いている【傾斜】系の属性を持ち、自然を司る【緑】の色が大好きだ!
- 1.任務~法面工事の仕事~
- 2.基地~法面会社の能力~
- 3.組織~法面業者の系譜~
- 4.資格~法面施工の証書~
- 5.格納庫~大きな機械の倉庫~
- 6.道具箱~小さな工具の物入~
- 7.まとめ~要約してみる~
1.任務~法面工事の仕事~
「法面工事業」という任務を遂行する者の仕事内容など。
きほんの情報
業界:建設業(分類コード0301)
種族:土木系(専門業種)
業種:法面(工事の俗称)
規模:一般(請負金額500万円以上)
種類:とび土工工事業(建設業許可)
ぎょうむの内容
法面の保護をするために斜面にぶら下がり、危険を顧みず工事する業種。その工法は色々あり、人力で行う業や機械を使った業が存在する。
モルタル吹付工
植生基材吹付工
法枠工
アンカー工
など。
しょうさいの詳細
【工種の割合】
現場の状況によりいろいろ変わるが、割合でいうと大体こんな感じ。
吹付工:50%
法枠工:30%
アンカー工:10%
その他いろいろ:10%
【受注の割合】
やはり公共工事が断然多い。たしかに、民間で法面工事をする人はあまりいないだろう。
公共の比率:80%、民間の比率:20%
【請負の割合】
下請け工事もあるし、元請け工事もあるし、半々ぐらいかな?
元請け率:50%、下請け率:50%
【施工の割合】
断然自社施工。ほかの業者にはまねできない。
自社施工率:90%、外注施工率:10%
2.基地~法面会社の能力~
それでは法面業者の会社内部を格付けしてみた!評価が高い順に「SS、S、A、B、C」の5段階。
きぼ(規模力)
格付階級:Aランク
会社の大きさのこと。ふつうの大きさを持つ会社で、事務職5~10名、現場職20~30名クラスの規模。特殊工事だけに数は少ない。
せつび(設備力)
格付階級:Sランク
保有機材の多さのこと。色々な建設機械や、吹付プラントなど、高価なものばかり、必要となる。
じんいん(人員力)
格付階級:Aランク
人数の多さのこと。機械を使った作業より、人を使った作業が多いので、当然、人員力は高くなる。それも特殊な作業員が。
しきん(資金力)
格付階級:Sランク
お金がかかるかどうかのこと。建設機械にプラント、安全器具などと、「ケチる」と命にかかわるため、出資は惜しめない。
そうごう(総合力)
格付階級:Sランク
施工管理能力のこと。法面工事の施工管理にかけては、右に出る者はいない。着工書類から完成書類にかけて、そのすべてを独自に行う。
せんもん(専門力)
格付階級:SSランク
特殊能力の高さのこと。建設業界の中でも抜群の「専門力と破壊力」を持つ。その中でも「斜面立体起動装置」を使わせると、誰も追いつけないといわれる。
3.組織~法面業者の系譜~
法面の任務を「遂行」するのに必要な職業と階級を紹介!
法面の監督(現場系)
土木の監督に勝るとも劣らない、管理能力を持つ法面屋の現場員。彼のおかげで、現場は進んでいく。
・普通監督の【吹付工の現場員】
法面の職人(現場系)
唯一、戦士タイプの職人。斜面の上でも「なんのその!」で、現場の最前線を受け持ち、法面保護を仕上げる優れ者。
・上級職人の【吹付工のノズルマン】
・普通職人の【法面清掃のクライマー】
・初級職人の【はじめての法面工】
法面の運転手(現場系)
吹付工には欠かせない、砂を運び、配合する運転手。作業自体は簡単で、数ある建設機械の中でも、初級に分類される。
・神級運転手の【ロッククライムショベル・オペ】
・上級運転手の【グラウンドアンカー工】
・普通運転手の【タイヤショベルの運転士】
4.資格~法面施工の証書~
法面業者の「業」を使うにあたり最低限必要な免許や資格!
建設業者系の許可
500万以上の工事を請負って、施工するのに必要な建設業の許可。専門許可は下の2つがあれば十分。そして、元請けで工事を受注することが多く、そのため土木の許可は必須だ!
・総合業種:土木一式工事業
・専門業種:とび・土工工事業
・専門業種:さく井工事業
施工管理系の資格
法面工事独特の資格で、特殊な資格がずらりと並ぶ!監督を目指す者は、すべて取るべし!
・国家資格:土木施工管理技士
・公的資格:地すべり防止工事
・民間資格:グラウンドアンカー施工士
・民間資格:法面施工管理技術者
現場作業系の資格
一般の建設工事でも使える資格が多く、運転手を目指す者は、ぜひ!取得しよう。
・技能講習:車両系建設機械の整地等用
・技能講習:不整地運搬車運転
・技能講習:小型移動式クレーン運転
・技能講習:玉掛作業
・特別教育:ロープ高所作業
・特別教育:研削といし取替業務
・特別教育:ボーリングマシン運転業務
作業主任系の講習
アンカー工における作業架台の設置に必要な資格。本来足場とびの資格だが、持っておいても損はない。
・技能講習:足場組立等作業主任者
自動車両系の免許
施工中に運転作業はほとんどないが、基地~現場間の移動や、資器材の運搬に役に立つ自動車免許。
・運転免許:普通の自動車運転
・運転免許:中型の自動車運転
5.格納庫~大きな機械の倉庫~
法面業者の「武器」であり、最も活躍する建設機械や工事車両の種類!
法面専用機
ほとんど法面工事の現場でしか、見かけない建設機械。中でも「RCM」の作業風景は圧巻だ!
・傾斜属性:ロッククライミングマシン(RCM)
・穿孔属性:アンカードリル削孔機
・吹付属性:法面吹付機(プラント)
法面汎用機
地味に活躍する一般の建設機械。操作自体はあまり難しくなく、初心者に優しい機械。
・積込属性:タイヤショベル
法面小型機
それほど種類は多くないが、どれも法面屋には必要なものだ!
・吹付属性:吹付用ノズル
・緊張属性:油圧緊張機
・穿孔属性:アンカーピン用ドリル
工事車両系
斜面の現場で作業をするので、自動車はあまり役には立たない。が、通勤や運搬で活躍する。
・運搬属性:ダブルキャブトラック
・運転免許:資器材運搬用トラック
6.道具箱~小さな工具の物入~
法面業者には欠かせない「小道具」の数々!
工具系の道具
手を使って作業する工具。それほど多くないのが特長だ!
・石頭ハンマー
・カキ板・スコップ
・竹ほうき
測量系の道具
土木屋みたいに種類は多くない。検査用の機器が主な道具。
・土壌硬度計
・土壌酸度pH計
・ナイロン製の巻き尺
7.まとめ~要約してみる~
法面の業(わざ)と言うものを、まとめてみました。
感想を書いてみる。
法面工事とは・・・
特殊な特殊な工事です。
陸の現場を捨て、斜面の仕事を選んだ集団だけに、その工法もすごい物ばかり。
その中でも、法面にバックホウをセットして掘削作業を行うという、とんでもない工法もあるとか。
そして、
もう少し時代が進むと、漫画、進撃の巨人のような「立体起動装置」が開発され、法面の現場を自由に飛び回れるようになるのかなぁ・・・
法。